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栄養学ニュースレター Issue #373 Mar 15, 2020
毎日新しい情報があり、その数だけ理解が深まり、私の意見も修正されます。少し前と意見が変わっているということは通常の状態です。悪しからず。いつも時間に追われており、誤字、脱字等ふんだんにあると思います。ご容赦ください。
筆者略歴:阪大在学時に体育会ボディビル部を創部、1980年代より米専門誌マッスル&フィットネスなどの邦訳を担当。 ビバリーヒルズの広告代理店などを経て、1997年にLAニュートリションを創立するなど栄養に関する幅広い発信や活動を行っている。

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筆者:堀江俊之
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この一週間はどうでしたか?

今回は免疫システムの保持から骨密度の維持、肥満防止までに関係してくる「カタボリズム防止」という問題について触れてみます。

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カタボリズムを防ぐ根幹
運動不足とは違う

世界がコロナパニックの渦中にある中「免疫の強化」が急に注目され出している。

先日タンザニアの原住民に心疾患が少ないのは彼らの休み方にあるのではないかとする研究記事を紹介した。

タンザニアの原住民は休む際しゃがむようにして休んでおり、これが運動不足を解消しているのではないかという主旨だった。


多くの心疾患は動脈内部の硬化、プラーク、カルシウムの沈着に端を発する。

カルシウムの沈着はカルシウムの流出が元になっている。

従って骨の溶出を促す何らかのカタボリズムが起きているに違いない。

記事内容の紹介として「運動不足が解消され心臓病が減るかも知れない」と書いたが、これは私の意見では無い。

(続く)
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休んでいる時間は同じ

記事を読むと分かるが原住民も都会人も休んでいる時間はそう変わらない。

ただ身体的活動量が都会人よりも3倍程多い。

記事ではこの活動量の違いの中に、彼らの座り方から来る部分があるとしている。

つまり彼らは休むときにしゃがんだり、跪いたりして休むので身体活動量が変わってくるというわけだ。

しかし残念ながら運動量の違いでカルシウム流出量が変わるという論拠には限界がある。

私は個人的にNASAの過去の研究を見ていたからだ。

宇宙飛行士は短期間の宇宙旅行でもカルシウムが流出して老化現象が進んでしまう。

この老化の加速は宇宙ステーション内で有酸素運動やバネ等を用いた筋力トレーニングをしてもさほど改善出来ないことが分かっている。

宇宙飛行士たちの老化具合はちょうど寝たきりの人たちが経験するような筋力低下や骨密度低下を伴っていた。

(続く)
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避けたいカタボリズム

骨からのカルシウム流出が起き、それが血管壁に蓄積したり、身体各部に沈着したりする現象には様々な原因がある。

最も大きな要素は「重力の欠如」である。

運動不足では無い。

椅子に座る時間が長いと腰から下、身体半分の重力負荷が抜ける。

タンザニアの原住民はしゃがんで休むため全体重が足の裏にかかったままになっている。

これが最も大きな違いであり、寝たきりの人と無重力状態の宇宙飛行士が経験する老化現象が似ているのも、運動量では無く重力負荷が似ているからである。

さて、カルシウム流出はカタボリズム状態であるから重力負荷の欠如はカタボリズムを招くといっても過言では無い。

カタボリズム・モードに入ると、ありとあらゆる内分泌系の反応がセットとして発生してしまう。

カタボリズム・ホルモンの代表であるコルチゾルは短期的には抗炎症反応を示すが、カタボリズム(ストレス状態)が日常化すると免疫能力に支障が出てくる。

免疫能力を落とすことはコロナパニックの今、最も懸念されることだ。

(続く)
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セロトニン・コネクション

カタボリズムの発生には重力負荷欠如の他に様々な原因がある。

精神的ストレスや汚染毒、食習慣由来のカタボリズムも考えられる。

PUFA(多価不飽和脂肪酸)つまり植物油が引き起こす一連の反応や、それにともなうエストロゲン、セロトニン過剰なども原因となり得る。

興味深いのはセロトニンとの関係である。

セロトニンは「しあわせホルモン」と呼ばれていたりするのを見かけるが、それを見るたびに何の冗談かと思う。

SSRI(選択的セロトニン再取りこみ阻害剤)はセロトニンレベルを上げるための向精神薬として有名だ。

このSSRIが骨密度の低下に寄与することは昔から知られており、ある研究では骨密度のロス頻度は通常の1.6倍にも達すると報告されている。[1, 2]

SSRIと骨密度低下の研究結果を受けて、内因性のセロトニンにも目が向けられた。

人体内のセロトニンの殆どは腸管で生産される。

案の定、腸管にセロトニン阻害剤を投入すると骨密度は保持されたのだ。[3]

骨密度を高く維持するためには腸管で作られるセロトニンを抑制する必要がある。[4, 5, 6]

その上、体内のセロトニンが上昇するとインスリン抵抗性や肥満が発生することも明らかになってきた。 [7]

つまり腸内セロトニンはカタボリズムの大本なのである。

恒常性を含めた広義の免疫システムを調整するにはやはり腸内環境の健全化が根幹にあるということだ。

食品に関して言及するスペースが無くなったが、野菜、特に葉っぱの部分はカルシウムレベル維持に重要である他、常々言っているように発酵食品、ホエイ、ヨーグルト、味噌、納豆などは欠かせない。

(出典に続く)
INTESTINAL CARE / 腸のケア
出典

1. Diem SJ, Blackwell TL, Stone KL, et al. Use of Antidepressants and Rates of Hip Bone Loss in Older Women: The Study of Osteoporotic Fractures. Arch Intern Med. 2007;167(12):1240–1245. doi:10.1001/archinte.167.12.1240

2. Haney EM, Chan BK, Diem SJ, Ensrud KE, Cauley JA, Barrett-Connor E, Orwoll E, Bliziotes MM; for the Osteoporotic Fractures in Men Study Group. Association of low bone mineral density with selective serotonin reuptake inhibitor use by older men. Arch Intern Med. 2007: 167:1246-1251.<

3. Inose, H., Zhou, B., Yadav, V.K., Guo, X.E., Karsenty, G. and Ducy, P. (2011), Efficacy of serotonin inhibition in mouse models of bone loss. J Bone Miner Res, 26: 2002-2011. doi:10.1002/jbmr.439

4. The Importance of the Gastrointestinal Tract in the Control of Bone Mass Accrual Karsenty, Gerard et al. Gastroenterology, Volume 141, Issue 2, 439 - 442

5.Nat Med. 2010 Mar;16(3):308-12. Epub 2010 Feb 7. Pharmacological inhibition of gut-derived serotonin synthesis is a potential bone anabolic treatment for osteoporosis.

6. Annu Rev Med. 2011;62:323-31. Regulation of bone mass by serotonin: molecular biology and therapeutic implications. Karsenty G, Yadav VK.

7. Richard L. Young et al. Augmented capacity for peripheral serotonin release in human obesity, International Journal of Obesity (2018). DOI: 10.1038/s41366-018-0047-8

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