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ガソリン漏れはガソリンのせい？

  糖質制限にはどうも論理的な甘さがあるというか、論理の欠如が見受けられる。

例えば、車のガソリンが漏れていた場合、それを「ガソリンのせい」とするような理屈はどこから出てきたのだろうか？

ガソリンを入れなければ、ガソリン漏れも無くなる。

しかしそれが根本的解決で無いことは明らかだし、ガソリン漏れの原因とも関係が無い。

同様に、血糖値が上がり過ぎたり、血中インスリン量が上がり過ぎたりしたら、それは糖質のせい、なのだろうか？

血中コレステロール値と食事中のコレステロールの関係についても大昔からその相関が否定されてきたのに、認知されたのは最近である。

少し考えると、身体システムのありとあらゆるところでグルコースがエネルギー源として、それこそ何億年と利用されてきたにも関わらず、平成になって悪玉視することの単純さに違和感を感じない方が異常とも思える。(続く)

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PUFA問題

  血糖値上昇の一因はPUFA(多価不飽和脂肪酸＝植物油)であるということは何度も述べてきた。

要するに人類は、植物油を現在のように大量に摂取したことが無く、様々な形でその弊害に直面しているということだ。

PUFAが二型糖尿病に関与する仕組にみは何種類かあるが、主な理由は血糖を感知するセンサーを鈍らせるから、ということになる。

「インスリン感受性の低下」というやつである。

インスリン感受性が低下すると、血糖値が上がっても血糖が細胞に入らず、エネルギー不足を招く。

糖質が利用出来ないと、脂質を動員してエネルギー源にするしかない。

するとランドル効果といって、血中脂質が高い状態では、糖質代謝が抑えられる(節約される)傾向にあるため、この作用でも血糖が利用されず高血糖状態が継続してしまう。

肉の脂身とは異なり、オイルは流動性が高いがゆえに、広範囲で血糖値の制御システムを狂わせる。

オイル使用をカットすれば、耐糖能(糖質を利用する能力)が上がり、余剰糖質が解消され、それに伴う不具合も軽減される。 (続く)

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最悪のコンビ

最悪なのが、糖質とオイルのコンビネーションである。

市販のケーキ類は、糖質と植物油のクリームが同居している場合が多く、残念ながら、かなり太りやすい食品であるといえる。

また、植物油と軌を同じくして台頭してきたのが、コーン油の片割れ、コーンシロップだ。

コーンシロップ、高果糖液糖の悪評は高まる一方である。

普通の砂糖や蜂蜜に比べ、どういうわけか代謝を悪化させる傾向が強い。

植物油と高果糖液糖という二つの元凶は、どちらも穀物由来の製品である点で繋がっている。

主にブドウ糖と果糖で出来ている蜂蜜が糖尿病の指標を改善するという研究は多いため、どうやら悪玉なのは糖質ではなく、穀物由来の何か、という線が濃い。

その原因については、除草剤ラウンドアップの成分、グリホサートが残留しているからだ、という説も説得力が高い。(続く)

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FDA科学者の発見

今回、穀物悪玉説に追い打ちをかける新たな示唆を発見したので紹介してみたい。

当時FDAの調査官だったルネ・デュフォルト博士は、水銀汚染について研究していた。

ある日博士は驚愕の結論に辿り着くことになる。

グルコースの消費量が多いほど、人体の水銀レベルが上がるということを発見したのである。[1]

さらに調査の結果、水銀は、コーンを経由しているらしいことが分かった。

コーンを挽く工程で使用されるケミカルに高濃度の水銀が含まれていたのだ。[2]

このケミカルは水銀を用いた電気分解で生成されていたため水銀汚染が発生していた。

結果、コーン由来の甘味料を使用した全ての食品から水銀が検出されるという事態となっていたのだ。

現在ではその工程における水銀は除去されたが、発電所近辺で水銀は検出され続けており、また水銀に限らず、土壌の重金属レベルは蓄積する性質のため継続して上昇しているものとみられる。[3]

体内に重金属が溜まるような環境であれば、糖尿病はおろか、ありとあらゆる疾病の発生が考えられる。(続く)

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具体的な方策とは？

さて、様々な要素を加味して、今後の食事のあり方を考えてみた場合

・PUFAの排除
・大農法穀物の排除、もしくは毒抜き
・重金属デトックス

この三つが成人病予防の上で重要になってくると思う。

デトックスは、まず下記の5点の実行が起点となるだろう。

1.　綺麗な水をたくさん飲む
2.　発酵食品を摂る・・・納豆、ヨーグルト、チーズ
3.　アンチオキシダントを大量に摂る
4.　MSM(メチルスルフォニルメタン)を摂るか、もしくは有機硫黄が多い野菜(ブロッコリー、カリフラワー、玉ねぎなど)を摂る
5.　シラントロ(パクチー)を摂る

この次の段階としては、シャンプーや洗剤の吟味、デトックスサプリの研究などに進んで行くと良いだろう。

何れにせよ「糖質が身体に悪い」という単純な話では無いのだ。

今から環境汚染対策をして行こう。

[1] Dufault R (2015) Blood inorganic mercury is directly associated with glucose levels in the human population and may be linked to processed food intake
[2] Mercury from chlor-alkali plants: measured concentrations in food product sugar Environmental Health. 2009; 8()2
[3] Mercury pollution in vegetables, grains and soils from areas surrounding coal-fired power plants Scientific Reports volume 7, Article number: 46545 (2017)